2024年7月13日土曜日

平安神宮・神苑

 平安神宮・神苑




「平安神宮」というと古くからある神社のように思えますが、実を言えば新しく作られたものです。1895年、博覧会のメインの施設として計画されました。計画当初から神社として計画されたもので、展示パビリオンが神社に転用されたわけではありません。

かといって、まったくの神社かというとそうではありません。この建物にはモデルがあって、約1200年前の平安京の政庁を実物の8分の5のサイズで再現し、それを神社として公開したものでした。昔の政治の場と現代の神社とが、同じレイアウトでどちらも支障がなかったとは、少し唖然としてしまいます。

この記事では、建物ではなくその周囲に展開する神苑(庭)に注目したいと思っています。少し斜に構えたアプローチですが、入場料を支払ったとき渡された入場券の裏にあった、この庭の説明文の英文を読み解いて行きたいと思います。


まずは、日本語による説明文

「神苑は神域をかこんで、東・中・西・南の四つに区分され、その広さは30,000㎡、明治の代表的庭園として国の名勝にも指定されております。」(第1文)
「ことに春の紅枝垂桜は花は八重、咲色は紅、満開の時にはあたかも花笠のような景観をみせ、その美しさは内外に名高く、昭和42年4月昭和天皇皇后両陛下が平安神宮に
ご参拝の時も、この桜をごらんになられました。」(第2文)
「その他初夏のかきつばた・花菖蒲・すいれん・秋のはぎ、冬の雪景色など、四季折々の風情には格別の趣があります。」(第3文)

次に、英文による説明文

Surrounded by the sacred precincts, the Shrine Garden with a total area of 30,000 square meters is divided into four sections.」(第1文)
East, West, Central and South, Known as the most beautiful landscape gardens typical of the Meiji Period, it has won a national distinction.」(第2文)
A major attraction of the garden is its pink cherry trees with many long-hanging twigs which, when in full bloom.」(第3文)
look like a huge flowery parasol spread over the ground, Its exquisite beauty known at home and abroad was especially loved by Showa Emperor and Empress when the Imperial Couple visited the Shrine in April, 1967.」(第4文)
in addition, the garden has well-laid-out flower beds and a variety of, trees which bloom in season, providing seasonal attractions throughout the year,
the snow scene in winter is also something that cannot be missed
」(第5文)  


まず触れておかないといけないのは、英文による説明文に理解不能な部分が存在することです。文頭が大文字になっていなかったり、文の途中で大文字になっていたり、ピリオドの打ち方がおかしかったりするところがあるのです。しかし、それは文章の校正時点の修正漏れでしょう。注目したいのは、日本語文と英文との対比から現れる日本人の感覚のようなことです。



「神苑は神域をかこんで、東・中・西・南の四つに区分され、その広さは30,000㎡」

英文では、「Surrounded by the sacred precincts 」となっている部分にまず注目します。日本語文では神苑(庭部分)が神域(建物部分)を囲んでいるはずなのに、英文では神域(神聖な区域)に囲まれて(内部に)神苑が存在しているという文になっています。域の意味が、日本語文と英文では違ってきてしまっています。

この部分に注目したのは、英文の作者はそういう問題にはあまり関心がないのではないかと思えるからです。根本原因は、翻訳時の単純ミスでしょうが、あくまでも伝えたいのは「神苑は神域との関係のある重要な場所だ」ということだっだのではないでしょうか。そのキーワードを網羅したことで注意力が途切れてしまったと思えてなりません。



「明治の代表的庭園として国の名勝にも指定されております。」

Known as the most beautiful landscape gardens typical of the Meiji Period,」が「明治の代表的庭園として」の英訳ですが、なぜ、「the most beautiful 」とか
landscape 」が追加されているのでしょうか。たぶんここに載っている日本語文は削りに削られた結果の文章で、もともとは「(池泉回遊式庭園で、明治の有名な造園家の手になるもので、平安京千年の造園技法の粋を結集した)明治の代表的庭園」と書かれていたのでしょう。()の部分は平安神宮ホームページから転記。

この文章の作者は、「平安京千年の造園技法の粋を結集した」素晴らしい庭園であることを説明したかったのでしょう。ですから英文では、そのことまで言及しているのだと思います。一方で、日本語文の読者は、言外にそういう連想までしてもらえるからと妥協して、文を削ったのでしょう。日本人からしてみれば、日本の庭はほとんどが「landscape garden 」なので、あえて説明はいらないのです。

池泉回遊式庭園:One of Japanese garden with paths around ponds and streams 



「国の名勝にも指定されております」

この部分を、文字通り英訳すれば、「it is designated as one of the national places of scenic beauty 」です。なぜ、「it has won a national distinction 」としたのでしょうか。作者は、「win distinction 」=「高い評価を得る」ということを強調したかったのだと思います。昭和50年12月に、国の「名勝」に指定されたことより、日本人から高い評価を得ているということを言いたくてたまらなかったのでしょう。


このあとさらに、日本語文と英文との関係を見ていくと、英訳者の思い入れが上滑りしていくのが目にとれます。典型的なのは、もとの文章になかった表現が、英文に現れるという現象です。





「ことに春の紅枝垂桜は花は八重、咲色は紅、満開の時にはあたかも花笠のような景観をみせ」

「ことに春の~」は、平易な表現にすれば、「特に春に咲く~」となると思います。それを英訳すれば、「Especially, during spring ~」のような文になるでしょう。それでは表現したいことを英訳できていないと感じたのでしょう。「A major attraction of the garden is ~ 」と書き出しました。しかし、大げさに書きすぎたため、「春」という部分が書き出しから抜け落ちてしまっています。

さらに混乱を助長してしまったのは「紅枝垂桜」の英文です。日本語文の「紅枝垂桜」がどんな植物か知っている海外からの旅行者はそれほどいないと思います。日本人の旅行者でも「紅枝垂桜」がどんな植物か知っている人は少ないでしょう。しかし日本語に堪能であれば、実物を知らなくても漢字を見れば大体は想像できてしまうのです。

「紅」で、桜の花弁が通常のものより強いピンク色だと連想させてくれます。
「枝」で、木の枝に特徴のある桜の木だと連想させてくれ、
「垂」で、ふつうは上向きに伸びる木の枝が下向きに伸びて、「垂れている」ように見えることを暗示させてくれます。
「桜」で、今話題になっているのは特別なタイプの桜の木のことなのだと分かるのです。

英訳は、「pink cherry trees with many long-hanging twigs 」となっています。4文字の説明で済ました日本語文に比べると説明がいかにも凡庸に映ります。

英文の第3文と、第4文はおかしな構文になっていますが、そこは気にしないことにしましょう。説明しようとしている日本語の部分、「花は八重、咲色は紅、満開の時にはあたかも花笠のような景観をみせ」に該当する英訳は、「when in full bloom look like a huge flowery parasol spread over the ground 」です。今度は、コンパクトに説明できているように見えますが、「花は八重、咲色は紅」の部分の英文はありません。「八重桜」まで説明しようとしたら、とても最後に行き着けないと観念したのでしょう。

それでも後半の「満開の時にはあたかも花笠のような景観をみせ」は英訳しています。「満開の時にはあたかも」は「when in full bloom (it) look like 」ですが、「花笠のような景観をみせ」が「a huge flowery parasol spread over the ground 」に整合するとはとても思えません。

「花笠」とは何であるかを知らなければ、次の連想が続きません。もはや、若い日本人がこの文を読んだとしたら、ほとんどの人が作者が連想したようなイメージを持つまでには至らないでしょう。


さて、息切れしてしまってこれ以上進めません。わざわざおかしな表現に思えることを取り上げたのは、人の上げ足取りをしたかったからではありません。この文章のおかしな感じの中にあるノスタルジックな魅力を感じ取ってもらえるとうれしいと思ったのです。


この案内文の日本語の文章には、今の観光案内からは消えてしまった、少し前の時代の日本人が説明してもらいたいと思ってたことが、まだ生き残っています。そして、それは海外からの観光客向けに英訳しようとすると、無理がでてしまうのです。英訳することで無理が出ることに関しては、以前にも気づいたことがありました。今回新たに発見したのは、もはや、若い日本人にも魅力として伝わらなくなっているのではないかということでした。そのことを発見したのを、少し自慢してみたかった次第です。





2023年9月22日金曜日

英文のリーディング+Rugby World Cup

 英文のリーディング+Rugby World Cup



「英語リーディングの秘密」(薬袋善郎・著)という本を読み始めました。

この本のことを話す前に、ちょっと私の英語学習のスタンスについて触れます。私の英語学習は、「話せること」に重点を置いています。「話す」ためには、ボキャブラリーを増やさなければならない。だから、本を読んだり、TED×Talksを聞いて、表現を学ぶ。ところが、そういうスタンスで(辞書を使わず、分からないところは分からないまま受け入れるというスタンスで)本を読んでいると、著者の言いたいことが分からなかったり、ストーリーの前後のつながりがおかしく思えることがよくあります。

ボランティアガイドも、100パーセント聞き取れて、受け答えできる状況は存在しないので、本でも当然そういう状況になるだろうということを受け入れて本とつき合おうと思っていたのでした。

「英語リーディングの秘密」は、そんなスタンスであなたの英語は上達するのかと問題提起してくれた本でした。正しく読まないと、本当の意味は理解できない。本当の意味が理解できないということは、私が発信する側に立ったら、相手に理解してもらえる英語を発信できないということではないのかと言われているように感じました。

一方で、この本は、斜に構えた言い方をすれば、受験英語の指南書の側面を持っています。英文を数式にたとえ、単語(特に動詞)にナンバーをふって、公式として解こうとしています。よくあることですが、知らない単語が入った文章でも、その知らない単語に惑わされずに、文章全体の構成を正しく理解できるように方程式を解くような読解術を指南してくれます。

そういう力をつければ、英語の基礎能力もレベルアップできるでしょうが、ネイティブ感覚の英語ではなく、日本人好みの学習英語という側面は否定できないと思います。でも、そんなことは、話せるようになれればどうでもいいことですから、この本の学習方法にトライしてみようと思いました。


🌒🌒🌓🌔🌔

JAPANTODAYの9月18日配信の「England grind Japan down to win 34-12 at Rugby World Cup」からサンプル英文を取り上げてみます。

Flyhalf George Ford's pass glanced off prop Will Stuart's arm backwards and ricocheted forwards off prop Joe Marler's mohawk into the grateful hands of captain Courtney Lawes who walked in between the posts.

この英文は、「英語リーディングの秘密」が取り上げるような難しい構文が含まれているわけではありません。「glanced off」と「ricocheted off (into)」の2つの動詞が並列で並んでいるだけです。「walked in」は、「captain Courtney Lawes」と説明する関係代名詞が頭にある形容詞節の中にある動詞です。英語リーディングの秘密」的に言うと、「動詞型3つの英文」でしょう。

辞書なしで挑んだ最初の訳文は、
「フライハーフのジョージ・フォードのパスが、プロップのウィル・スタートの手に逆向きに渡り、プロップのジョー・マーラーのmohawkがricochet して、幸運にも(相手陣の中央の)ゴールポストの位置に歩いて入ったキャプテンのコートニー・ロースの手の中に入った。」としました。

「glance」、「ricochet」などの動詞の意味が分からないと、何を説明しようとしている英文なのかも分かりません。
この時、「glance」は、「ちらっと見る」行為に関連した意味だろうと思いました。うまく訳文が出てこなかったので、英文全体があるプレーの詳細を説明しようとしているのだろうという予測から、「手に渡る」と訳してみました。「ricochet」は初めて見る単語で、まったくイメージがわきませんでした。その上、「mohawk」の意味も分からなかったので、さらに混乱しました。

分からない単語を辞書で調べた後の訳文は、
「フライハーフのジョージ・フォードのパスが、プロップのウィル・スタートの腕に当たって後ろにそれ、プロップのジョー・マーラーの頭で前方に跳ね返って、幸運にも(相手陣の中央の)ゴールポストの位置にゆっくり進んだキャプテンのコートニー・ロースの手の中に飛び込んだ。」としました。

ラグビーのルールも、ポジション名も知らないので、まったく支離滅裂な訳文になる可能性があったのですが、出来上がったものはそこそこだと思っています。
頭に当たって跳ねたボールはまだ生きているのだということも、大変珍しいプレーであるということも翻訳を進めていくなかで知りました。もう一つの、まったく分からなかった単語、「mohawk」は、「モヒカン刈り」という意味で、ジョー・マーラーがモヒカン刈りのヘアースタイルで、その頭に当たって跳ねて、ゴールにいたキャプテンの手に渡ったと解釈しました。

こういう練習を続けたら、英文を正確に読む癖がつくのではと思い、これからも続けたいと思います。






2023年7月16日日曜日

四文字熟語+がんばれちびっ子

 四文字熟語+がんばれちびっ子 



ボランティアガイドのこぼれ話をもっとひんぱんに公開したいという気持ちはあるのですが中々いいものが見つかりません。久しぶりの記事になりますが、今回は四文字熟語(Four-character idiom)のことを少し話したいと思います。

この間のガイドで、ある絵の中の動物がなぜ描かれているのか、説明を求められました。その時、私の頭の中では、「この動物は子孫繁栄を意味している」という文が浮かびました。

よりによって「子孫繁栄」なんていう四文字熟語が浮かんでくるというところがダメだなあと思いますが、日本の古いもののいわれのようなものを調べると、「子孫繁栄を願う」とか、「長寿を祈願する」とか、わざわざ難しい表現を使って、もっともらしさとか、威厳を持たせようとしているのではないかと感じることがあります。

日本語で説明するときには、わざわざそういう表現を使った方が、ふさわしいように感じますし、相手も納得するように思います。

でも今は、英語表現を求められているわけです。
子孫?、繁栄?
どちらも頭の中で「はてなマーク」が開いて、どう話していいのか思いつかず一瞬フリーズしてしまいました。
子孫に関係した言葉は?・・・family? descendants? ? ?
繁栄と言えば?・・・flourish(v.)? prosperity? ? ?

私が言ったのは、「This animal means the prosperity of descendants.」でした。
後で考え直すと、「This animal was a symbol of fertility and family prosperity.」なんて言う方が良かったような気がします。

*********
別の日、電車に乗っていて、小さい子が「何で次の駅でおりることにしたの」と父親に問いかけている声が聞こえました。その子が、「何で次の駅で降りるの?」ではなく、「何で次の駅でおりることにしたの」と言ったのかが気になりました。

私の分析では、まず、その子は単純な疑問文を作る能力は持っているということです。その次に、「降りるの?」ではなく、「降りることにしたの?」という、相手の意思を聞く疑問文の方がふさわしいと判断する能力も持っているということです。そして、その後に例えば、「ここで降りてデパートに行くの?」とか続けて質問する能力までは、まだ持っていないということです。

もしそこまで質問すれば、その父親もなにがしかの受け答えをしなければならないと感じたことでしょう。しかし、その子にとって残念なのは、せっかく一段階レベルの高い質問をしたのに、その父親はそれには反応してくれず、その子の手を引っ張って行くだけで、何も答えてはくれなかったようでした。

自分の英語能力の向上もこういうことだろうなと思いました。
単純な疑問文だけでなく、こちらの理解を相手に伝えられるような、より的を得た疑問文を作れるようになること。それだけでは、この時の子どものように、相手の状況次第で会話が広がらずに終わってしまうことも多いかもしれません。それでも拡大質問の二の矢を打てさえすれば、相手も会話を続けざるを得ないと感じてくれるかもしれません。

がんばれちびっ子、がんばれ私。



2023年6月2日金曜日

不自然な言い回しについて

不自然な言い回しについて




数日前のことですが、ある新聞の読者欄に、外国から日本に来て日本語学校で学んでいる人たちの意見を集めた特集がありました。その一つを読んで、とても感銘を受けたので、自分の意見を書きたいと思った次第です。

その投稿によれば、この投稿者が習得しようと努力している日本語学習に関して、「日本語の初中級のテキストは実際に使うことのないような表現ばかり」で、上級になると逆に、「答えにたどりつくまでに似たような選択肢を罠のように仕掛けてくる」ような「不自然に作られた日本語」ばかりだと感じているようでした。その上、「実際に日本人と話してみると、簡単な言葉しか使ってくれなくなる」ので、フラストレーションがたまるというような内容でした。

この投稿を読んで、彼の言いたいことは、何となく分かったような気がしました。そして、この投稿者の結論は、その状況を克服して、自然な日本語と触れ合うことを期待するというようなものでした。

私は、この分析はまったくその通りだと思うが、それが日本語学習の妨げになるかどうかは別問題ではないかと思いました。不自然とわかるということは、自然な表現との違いが認識できるレベルに達しているというということではないでしょうか。

話を
私の英語学習に無理やり当てはめてみますと、私のスタンスは、もともとネイティブの英語を習得するのは無理であって、伝えたい内容さえ中身のあるものであれば、初中級の英語とわかってしまっても、話題のそれなりの深さはわかってもらえるはずだというものです。この投稿者の意見とはあまりにも違っています。

とはいえ、私の英語学習の状況がより上級のレベルまで上達すれば、この投稿者のような「満足できない」というイメージを共有できるようになるかもしれません。


 

2023年5月1日月曜日

今日もまた embarrassing day

今日もまた embarrassing day




今日は雨の予報でしたが、曇りでした。⛅今日のゲストは、ヨーロッパから来られた女性の二人連れでした。後でわかったことですが、日本各地を観光されていて、私の行ったことのない観光地の名前もいくつも出てきました。

今日は、なるべく自分の言ったこと、ゲストの言ったことを覚えているように注意してガイドしました。いつもより会話できているという気持ちにもなれましたが、実際のところはどうだったのでしょうか。今日はいくつか失敗したと思った具体的な事例を覚えていますので、それを取り上げてみたいと思います。

Where do you come from?」 (Where are you from? の方が正しいのかも)「どちらから来られたのですか?」と質問したので、例えば、「(Japan)」とか言われるわけです。うまく言えないなあと思ったのは、その時の答え方です。「(Japan)! Ah・・・」としか言えませんでした。

こういう時、何か気の利いたことが言えたら・・・。自分の状況を考えると、ゲストがどこの国から来たのかは事前に分かりません。その上、自分が話す英語を考えるだけで必死なので、その国に対するナイスなコメントなんてすぐ思いつきません。その結果、「Ah・・・」しか言えなかったのす。
そこで、どの国でも通用する気の利いた受け答えを事前に準備できないかと思いつきました。が、ひらめきはここまで。私としてはゲストの国のことを詳しくは知らないのですからウソっぽいのはNGでしょう。ただ・・・いい表現がすぐに出てきません。そのうち思いつくことを祈っているところです。

💁もう一つ、日本に来られるゲストは、何かしら日本語を理解しようと努力されていることも多いと思います。今日のゲストも、「ひらがな」なら読めるとのことでした。(本当はもっと実力があるのかもしれませんが・・・)ゲストにひらがなで書かれたインフォメーションボードの一部を読んでもらったとき、そのイントネーションがとても日本語的で素晴らしいと思いました。

Your Japanese is very good.」と言ってみたのですが、もっと感動したポイントを伝えたかった。Your Japanese sounds fine. Your intonation is like Japanese people.」といったらどうだったでしょうか。

💁反省しながら、こう言ったらどうだろうと思いついた表現

「うまく答えられないこともあるけど、質問してみてね!」
Please ask me if you have questions! I think sometimes I can't explain correctly, but I'll try.

「お客さん通ですね。私はまだその場所を訪れたことがありません。」
I'm surprised you know that place. I haven't visited there. I wonder you are an expert traveler?

へたくそなりにエキスパート感が出せるといいんですが・・・。




2023年4月15日土曜日

雨の日には幸運が潜んでいるかも

雨の日には幸運が潜んでいるかも




今日は雨でした。🌂雨の日は、観光客が減るので、今日はガイドは無理かなあと思いなら出かけました。予想に反して、ガイドを希望されるゲストとすぐ出会いました。今日のゲストは、北米大陸から来れられた一人旅の若い女性で、東京方面から京都方面をめざしているとのことでした。

「せっかくの観光が雨で台無しですね。」という趣旨の言葉を投げかけてみました。これも意外だったのですが、ゲストは「雨の日はゆっくり回れるので、今日みたいな日でも問題ない。むしろ、こういう日の方が良い。」といわれたように思います。本当に今日ぐらいの雨だったら問題ないのか、せっかくの日本旅行だからそう思いたいのかまではわかりません。日本人の観光客が少なかったのに反比例して、外国のゲストが多く感じられた一日でした。

今日の反省点は、前回と同じようにヒアリングが大雑把なことと、もう一つは自分からガイドの時間を切り上げてしまったことです。今日は雨だったので、屋外での説明は極力避けてすぐに建物の中へ入る作戦で行きました。ゲストはこの観光施設に特別な思い入れはなさそうでした。ゲストからは突っ込んだ質問もなく、要所要所で用意した説明をするという感じで進みました。

今日は、建物に入るのに待たされることもありませんでした。そのため、私が知っている3つの屋内施設を回った時点で、私の持ち球が切れてしまったのでした。そろそろいい時間だろうと思って、「ガイドを切り上げなければいけない時間になってしまいました。」と言ってしまいました。ゲストは、もっとゆっくりした観光を予定していて、今日の半日はじっくりここで過ごす気でいたようでした。

「しまった」と思いましたが、後の祭りです。ゲストは「みやげ物売り場や今見学した場所をもう少し見てから帰るから。」と言われたので、途中でサヨナラしました。その後、時計を見たらガイドボランティアグループの集合時間までまだ30分あり、もう少し何かできたかもしれないという気持ちになりました。次回からは、もっと持ち球を増やして、状況に応じたガイドができるようにしようと思いました。

また、説明で失敗したという印象はないものの、ゲストからたまに発せられる質問に対しては、何を問われていたのか理解できたというのにはおこがましく、相手が聞きたかったのはこういうことだろうという「wild guess」で回答する場面も多々あり、今日も反省の多いガイディングとなりました。



2023年3月18日土曜日

日本のプリンセスが・・・

日本のプリンセスが・・・



あいにくの小雨の中、今日も多くの旅行者が訪れてくれました。
今回は、遠く中南米からのゲスト3人を案内することになりました。

メインの建物の中では、説明したいことが決まっていますので、今日もその流れに沿ってガイドできました。ゲストが日本の歴史に詳しければ少し細かい説明をしてみたり、逆に今回のようにそれほど詳しくなければ大雑把な説明ですます感じです。

私が好きな時間は、メインの建物の説明が終わり、最後に別れるまでの雑談時間です。うまい話題が思いつかないときは、自分の英語学習のことを話してしまいます。「もっと上手に説明できるようになりたいんですよ。」そういうと、みなさん優しく何かアドバイスをしてくれます。

まあ、これがお金をいただいでのガイドだったら「英語がうまくなりたい」なんて言い草は通用しないでしょうが、お金はいただかないボランティアガイドですので、優しいアドバイスがいただけるのでしょう。ゲストの母語はスペイン語なので、ゲストにとっても英語は第2言語のはずなのですが、とても流ちょうに操られます。まだ学生のお嬢さんの英語もとても上手です。

正確な聞き取りはできていないのですが、私の問いかけの答えとして、「英語がうまくなるためには、使うチャンスを増やして練習するのが大切だ」と言われたのだと思います。会話の最中、私の頭の中は、①相手の話の大まかな把握、②どう返答するかの方向づけ、③言い回し、特にどう言い出すかを考えるという作業を繰り返しています。多くのことを瞬時に行わないといけないため、どうしても①の部分がこう言いたいのだろうという決めつけになりがちです。

今思い返しても、ゲストが発話した具体的な文章は浮かんできません。英語学習する上では、生の英語が聞けるとても恵まれたチャンスなのですが・・・。今日もここの所もっと力を入れなければいけなかったのにと反省しています。

その時、咲き始めの桜の花がちょうど目に入りました。それまではあまり話してくれなかったお嬢さんが突然、「私の学校にも桜の木がたくさん植えてあって、桜の花が満開になるととてもきれいだ」と話し始めてくれました。お嬢さんは母国で、日本人の子供たちが勉強しているのと同じ学校に通っていたのでした。

そして、彼女の話が正しければ、何年か前に日本のプリンセスが学校を訪問して、彼女もお会いしたというのです。「あなたは何か話したのか?」と聞くと、少し離れたところで手を振っただけだったようです。後で調べてみると確かに数年前に「眞子さま」が今日のゲストの国を訪問していたことが分かりました。聞き取りの正確さはまだまだおぼつきませんが、話の大筋は外していなかったとホッとしました。

🙋 🙋 🙋

Despite an unfortunate weather condition, many travelers visited this site today. In this situation, I guided 3 travelers from Southern American country.

When I explain something inside the main facility, I have some examples to give explanations there. So, I think I successfully guided inside the building. If the guests wanted more detailed explanations, I would try to face difficulties then. On the contrary, when the guests had little information about this site, I'd try to give plain explanations.
 
By the way, my favorite during a guiding is small talks after explanation of the main building. If I can't find an appropriate topic, I talk about my English studying. "I'd like to deliver better sentences not what I say now" I say. Then the guests gently advise me about how to learn or something.  
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