2023年9月22日金曜日

英文のリーディング+Rugby World Cup

 英文のリーディング+Rugby World Cup



「英語リーディングの秘密」(薬袋善郎・著)という本を読み始めました。

この本のことを話す前に、ちょっと私の英語学習のスタンスについて触れます。私の英語学習は、「話せること」に重点を置いています。「話す」ためには、ボキャブラリーを増やさなければならない。だから、本を読んだり、TED×Talksを聞いて、表現を学ぶ。ところが、そういうスタンスで(辞書を使わず、分からないところは分からないまま受け入れるというスタンスで)本を読んでいると、著者の言いたいことが分からなかったり、ストーリーの前後のつながりがおかしく思えることがよくあります。

ボランティアガイドも、100パーセント聞き取れて、受け答えできる状況は存在しないので、本でも当然そういう状況になるだろうということを受け入れて本とつき合おうと思っていたのでした。

「英語リーディングの秘密」は、そんなスタンスであなたの英語は上達するのかと問題提起してくれた本でした。正しく読まないと、本当の意味は理解できない。本当の意味が理解できないということは、私が発信する側に立ったら、相手に理解してもらえる英語を発信できないということではないのかと言われているように感じました。

一方で、この本は、斜に構えた言い方をすれば、受験英語の指南書の側面を持っています。英文を数式にたとえ、単語(特に動詞)にナンバーをふって、公式として解こうとしています。よくあることですが、知らない単語が入った文章でも、その知らない単語に惑わされずに、文章全体の構成を正しく理解できるように方程式を解くような読解術を指南してくれます。

そういう力をつければ、英語の基礎能力もレベルアップできるでしょうが、ネイティブ感覚の英語ではなく、日本人好みの学習英語という側面は否定できないと思います。でも、そんなことは、話せるようになれればどうでもいいことですから、この本の学習方法にトライしてみようと思いました。


🌒🌒🌓🌔🌔

JAPANTODAYの9月18日配信の「England grind Japan down to win 34-12 at Rugby World Cup」からサンプル英文を取り上げてみます。

Flyhalf George Ford's pass glanced off prop Will Stuart's arm backwards and ricocheted forwards off prop Joe Marler's mohawk into the grateful hands of captain Courtney Lawes who walked in between the posts.

この英文は、「英語リーディングの秘密」が取り上げるような難しい構文が含まれているわけではありません。「glanced off」と「ricocheted off (into)」の2つの動詞が並列で並んでいるだけです。「walked in」は、「captain Courtney Lawes」と説明する関係代名詞が頭にある形容詞節の中にある動詞です。英語リーディングの秘密」的に言うと、「動詞型3つの英文」でしょう。

辞書なしで挑んだ最初の訳文は、
「フライハーフのジョージ・フォードのパスが、プロップのウィル・スタートの手に逆向きに渡り、プロップのジョー・マーラーのmohawkがricochet して、幸運にも(相手陣の中央の)ゴールポストの位置に歩いて入ったキャプテンのコートニー・ロースの手の中に入った。」としました。

「glance」、「ricochet」などの動詞の意味が分からないと、何を説明しようとしている英文なのかも分かりません。
この時、「glance」は、「ちらっと見る」行為に関連した意味だろうと思いました。うまく訳文が出てこなかったので、英文全体があるプレーの詳細を説明しようとしているのだろうという予測から、「手に渡る」と訳してみました。「ricochet」は初めて見る単語で、まったくイメージがわきませんでした。その上、「mohawk」の意味も分からなかったので、さらに混乱しました。

分からない単語を辞書で調べた後の訳文は、
「フライハーフのジョージ・フォードのパスが、プロップのウィル・スタートの腕に当たって後ろにそれ、プロップのジョー・マーラーの頭で前方に跳ね返って、幸運にも(相手陣の中央の)ゴールポストの位置にゆっくり進んだキャプテンのコートニー・ロースの手の中に飛び込んだ。」としました。

ラグビーのルールも、ポジション名も知らないので、まったく支離滅裂な訳文になる可能性があったのですが、出来上がったものはそこそこだと思っています。
頭に当たって跳ねたボールはまだ生きているのだということも、大変珍しいプレーであるということも翻訳を進めていくなかで知りました。もう一つの、まったく分からなかった単語、「mohawk」は、「モヒカン刈り」という意味で、ジョー・マーラーがモヒカン刈りのヘアースタイルで、その頭に当たって跳ねて、ゴールにいたキャプテンの手に渡ったと解釈しました。

こういう練習を続けたら、英文を正確に読む癖がつくのではと思い、これからも続けたいと思います。






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